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サプライズを創出し続ける人々の
想像を超えるアイデアソースをご紹介します。
2021年12月15日
IT開発チーム 小林 達矢さんのアイデアソース
第七十六回
想像を超える「暖房」
マイニング暖房
私の部屋には5年前から暖房がない。やせ我慢をしているわけではなく、コートを着込んで過ごしているわけでもない。仮想通貨のマイニングを行い、PCから出る熱を暖房代わりに利用しているのだ。
仮想通貨の取引には膨大な計算処理が必要になるが、その処理は1つのサーバーで集中的に行われているわけではなく、世界中の人たちが自由に参加できる。そして、処理を成功させた人が対価として仮想通貨を貰えるという仕組みになっている。さながら巨大な鉱山から一握りの宝石を掘り当てるような途方もない作業であるため、「マイニング(=採掘)」と呼ばれている。
当然ながら、パソコンが処理を行えば熱が出る。その熱で部屋を暖めているわけだ。自由自在に温度を調整するには多少のノウハウが必要ではあるが、少なくともこれまでに寒くて困ったことはない。普通の暖房器具であれば熱を得るために電気を使い、使った電気代分の支払いが発生するが、マイニングの場合は使った電力に対して掘った仮想通貨が返ってくる。仮想通貨のレートや電力料金の設定によっては、むしろ得られるお金の方が多くなる場合もある。一攫千金とまではいかなくとも、お得に冬を越せるくらいのことはマイニングで誰でも実現できる時代になった。
私と同じように部屋の暖房代わりにマイニングをしているという人は世界中に数多くいる。面白い例だと、マイニングの熱で熱帯魚を飼育している人もいた。その程度なら趣味の範疇なのだが、調べてみて驚いたのは、カナダのノースバンクーバー市が公共のマイニング施設を作って、その熱で市内の住宅や商業施設の暖房を賄う計画を立てているということだった。
北半球と南半球で順番に冬にマイニングをしていけば、世界中の暖房をマイニングで賄い、仮想通貨に必要な処理能力を安定的に供給し続けることができるかもしれない。日本のコタツの中身がコンピュータに変わる日も、そう遠くないのかも……。
仮想通貨の取引には膨大な計算処理が必要になるが、その処理は1つのサーバーで集中的に行われているわけではなく、世界中の人たちが自由に参加できる。そして、処理を成功させた人が対価として仮想通貨を貰えるという仕組みになっている。さながら巨大な鉱山から一握りの宝石を掘り当てるような途方もない作業であるため、「マイニング(=採掘)」と呼ばれている。
当然ながら、パソコンが処理を行えば熱が出る。その熱で部屋を暖めているわけだ。自由自在に温度を調整するには多少のノウハウが必要ではあるが、少なくともこれまでに寒くて困ったことはない。普通の暖房器具であれば熱を得るために電気を使い、使った電気代分の支払いが発生するが、マイニングの場合は使った電力に対して掘った仮想通貨が返ってくる。仮想通貨のレートや電力料金の設定によっては、むしろ得られるお金の方が多くなる場合もある。一攫千金とまではいかなくとも、お得に冬を越せるくらいのことはマイニングで誰でも実現できる時代になった。
私と同じように部屋の暖房代わりにマイニングをしているという人は世界中に数多くいる。面白い例だと、マイニングの熱で熱帯魚を飼育している人もいた。その程度なら趣味の範疇なのだが、調べてみて驚いたのは、カナダのノースバンクーバー市が公共のマイニング施設を作って、その熱で市内の住宅や商業施設の暖房を賄う計画を立てているということだった。
北半球と南半球で順番に冬にマイニングをしていけば、世界中の暖房をマイニングで賄い、仮想通貨に必要な処理能力を安定的に供給し続けることができるかもしれない。日本のコタツの中身がコンピュータに変わる日も、そう遠くないのかも……。
過去に紹介されたアイデアソース
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