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想像を超えるアイデアソース

サプライズを創出し続ける人々の
想像を超えるアイデアソースをご紹介します。

2016年08月05日

iDshop大阪 前田 希さんのアイデアソース

第十五回


想像を超える「言葉との出会い」

違いこそが良さ
私が今回紹介するのは、金子みすゞさんの『わたしと小鳥とすずと』という詩集です。金子さんの詩を初めて知ったのは小学校の頃でした。国語の教科書の中に何編か入っていました。初めてその詩を読んだ時の印象は、言葉の響きの綺麗さと命の大切さが書かれているなという感じのものでした。
しかし、数年後に再び彼女の詩を読む機会があり、その中に含まれる言葉の意味を改めて考えさせられました。その時「わたしと小鳥とすずと」という詩を読んで、それぞれの存在が持つ得意なものは、他のものが持っているものと比べることはできても、どれが一番優れているかということを決めることは出来ない。それぞれの存在に違いがあることがよいことである、ということに気づかされました。
この詩を通して、人間には様々な思想や価値観を持った人がいるからこそ、新たな可能性を作り出していくことが出来るのだと感じました。また、限られた表現とシンプルな言葉の中から、改めて人間というものの在り方について考えさせられました。その後、他の作品も読んでみると、金子さんの詩の中には、自然にあるものを題材にしているようで、実は人との付き合い方や考え方というものが織り込まれていることがよく分かりました。
私自身、周囲の誰かと比較をすることによって、自分はやるべきことが出来ているのかいないのか、他人より優れているのか劣っているのかということを考えながら生活をしてきたように思います。そんな時にこの詩を読んで、他人と比べていても自分の良い点は見つかるものではない、と気づくことができました。
詩集のはじめに、編纂に携わった方の「こどもは大人のはじめです。こどもは人間のはじまりです。」という言葉があります。確かに大人になる前には誰しも子供の時代があります。しかし、年月を経て、様々な経験を積んでいくうちに、経験をもとにいかに失敗をしないようにするか考えるようになってしまいます。先にあげた詩の中にある「みんなちがってみんないい。」という言葉の様に、誰かと比較をせずに生きていくことは、なかなか難しいと思います。けれど、比較したことをマイナスの面に繋げるのではなく、少しでも自分のプラスにしていけるような人生を歩んでいきたいと思います。

金子みすゞ童謡集わたしと小鳥とすずと

金子みすゞ
出版社
JULA出版局
価格
1,200円+税