想像を超えるアイデアソース

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2017.8.4

第二十四回 想像を超える「心のマネジメント」

道は開ける
デール カーネギー
香山 晶
出版
創元社
価格
1,600円+税

現代人の悩みに対する処方箋

「今日、一日の区切りで生きよ」、この言葉がこの本のエッセンスです。
私は、30代前半にこの本に出会い、以来20年間、自分が苦しいとき、この本を開き、そして助けられてきました。
この本の「悩みの分析と解消法」を使い、何度も自分の心のありようを整えたものです。
何度読んでも、どのページから読んでも、うなずかされるものがあり、心の平穏を得ることができます。

この本には、D.カーネギーが指導した社会人学校の生徒たちの体験談が書かれています。このうち、戦時下など極限状態の体験談を読むと、彼らと比べて、自分の置かれている状況が、いかに平穏で、悩んでいることがばかばかしくなることがあります。
「今日、一日の区切りで生きよ」。「今日という一日を精一杯生きよう。明日のことは配慮すべきである。細心の注意を払って計画し準備すべきである。だが心配するに及ばない」。
D.カーネギーは、1888年生まれのアメリカ人、社会人向け教育の講師であり、作家。D.カーネギー自身「悩みの人」であり、「悩み」に対する取り組み方は徹底的で、解決法は詳細をきわめています。
D.カーネギーの「悩みの分析と解消法」とは、①悩んでいる事柄を明確にする(事実の把握)、②それについて自分にできることを考える、そして、どうするかを決断するというステップを、紙に書いて考え、最悪の場合は、それを受け入れる覚悟を持ちつつ、その決断をただちに実行すること。決断し腹をくくって、ことにあたれば、悩みで生じるエネルギーのロスを、問題解決のエネルギーに変えることができます。

この本の原著は、“How to Stop Worrying and Start Living”であり、D.カーネギーらしい実用性を表現したタイトルです。
あくまでこの本は、自分自身の心の持ちようを説いた本であり、現代を生きる私たちの心のOSというべきもの。アプリケーションはまた別に身に付けておくべきものといえるでしょう。対人関係に関する英知を集めたものとしては、同じくD.カーネギーの『人を動かす』がお薦めです。

「道は開ける」と信じて、今日一日、最善を尽くして生きること。心の持ちようが揺らいだとき、私は、再びこの本のページを開くに違いありません。