想像を超えるアイデアソース

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2019.9.17

第四十九回 想像を超える「ワイン」

ワイン

ワイン

ワインが奏でる遠い記憶と新たな創造力

私がワインに興味を持ったのは、約20年前、新婚旅行で行ったイタリアで飲んだワインからです。お酒の弱かった当時は、缶ビールですら1本空けるのに一苦労であり、ましてや、ワインなんて高級レストランで大金持ちが飲むものだという意識から敬遠さえしていました。しかし、その時飲んだワインは、小さい頃に祖母から貰った甘いキャンディーを口いっぱい頬張り、無邪気な笑顔で笑い合った、どこか懐かしいような照れくさいような、そんな遠い記憶が蘇った感覚がありました。

ワインに興味を持ったものの、日本に帰って飲んだワインはどれも苦くて、美味しいものではありませんでした。美味しくワインを飲むためには、やはりワインを知る必要があります。そのためにワインソムリエという方がいらっしゃるのですから。

また、ワインは想像を絶するほどに奥深く、さまざまな観点からワインを知ることができます。フランスの生化学者・細菌学者であるルイ・パスツールは、「1本のワインのボトルの中には、全ての書物にある以上の哲学が存在している」という言葉を残しています。ワインの香りひとつとっても、ブドウやイチゴなどの果実はもちろん、森林木や焦臭性(タバコや燻したアーモンドなど)の香り、また濡れた犬や猫の尿などとも表現されます。ワイン1本のボトルの中には、未知なる可能性と計り知れない創造性を感じさせますね。

ワインに出会ってから20数年。今では真剣にワインと向き合い、ワインのつくり手たちの情熱やテロワール(大地)の恵みなどを感じながら、ゆっくりとワインを味わっています。そうすることで、ごちゃごちゃになった頭の中が一旦リセットされ、新たな思考回路で今までとは違ったアイデアや思考力が生まれます。

新婚旅行で出会ったワインは、銘柄など一切覚えておりませんが、あの時飲んだワインを口にすると、当時の初々しい新婚旅行をきっと思い出すことでしょう。これからも、いろいろなワインを飲み、その時に感じた印象や情景を大切にしようと思います。

皆さんも思い出のワインをつくってみてはいかがでしょうか。ワインを飲むたびに、自身の人生を振り返れるような、そんな素敵なワインに出会えれば最高だと思いませんか。新婚旅行で訪ねたヴェネツィアにて